スガウェザリング技術振興財団
第29回 表彰・第30回 研究助成 贈呈式

(財)スガウェザリング技術振興財団では、毎年ウェザリングの研究について、著しい成果を上げられた方の表彰・研究助成を行っています。今年も多数の応募の中から厳正な審査の結果、第29回表彰4件、第30回研究助成先6件を決定し、今春、贈呈式が盛大に執り行われました。

スガウェザリング技術振興財団 第29回 表彰 ・ 第30回 研究助成 贈呈式・記念祝賀会
森口 泰孝 文部科学審議官 清水 理事長 春山 志郎 審査委員長
森口 泰孝 文部科学審議官 清水 司 理事長 春山 志郎 審査委員長

平成23年4月27日(水) 11時20分~12時 東海大学校友会館

開会にあたって、清水司理事長の挨拶、春山志郎審査委員長(評議員会議長 東京工学大学名誉教授)の審査報告に続き、表彰並びに研究助成の贈呈が行われ、森口泰孝文部科学審議官にご祝辞を戴きました。
第1回(昭和57年)より今回で、表彰は団体15件、個人138人、研究助成は209件を数えます。

第29回(平成22年度) 財団表彰

科学技術賞(個人)

大澤 悟
大澤 悟
㈱竹中工務店 技術研究所 建設技術研究部 材料部門
建築外装用塗料・仕上塗材の耐久性評価に関する研究
東京タワーの機能を50年以上健全に保持してきているメンテナンス技術の取り纏めと提示、サッシ・カーテンウォール等建物外装用アルミ建材に使用する各種塗装システムの屋外暴露21年間の試験結果に基づく耐候性評価など、研究成果は建築仕上分野の進歩・発展に大きく貢献した。
堀 長生
堀 長生
㈱大林組 技術本部技術研究所 主席技師
建築材料の防錆技術に関する研究
常乾型ふっ素樹脂塗料が開発されると同時に、促進耐候性試験による評価を実施し、超高層建築物の外装仕上げに適用し建築物の長寿命化を図った。東京スカイツリーの防錆技術として、厚膜形ふっ素樹脂塗料を鉄骨部材の保護塗料として適用することを提案し、現代の技術レベルでは最高の防食性と耐久性を有する塗装技術を確立した。

科学技術奨励賞

矢吹 彰広
矢吹 彰広
広島大学 大学院 工学研究院 准教授
自己修復性防食コーティングの開発
金属材料の防食技術として欠陥が生じた場合にコーティング内部より修復成分が溶出し、欠陥部で耐食性を有する皮膜を形成することで、腐食の拡大を防ぐ自己修復性防食コーティングに関し、多くの成果をあげている。

特別技術功労賞

酒井 潤一 石川 雄一
電子材料・デバイスとしての銀の腐食制御と寿命評価
金属材料の腐食信頼性向上を目的として、インフラ構造物から電子部品まで広い範囲での研究を実施している。 本業績はその一環である電子材料・デバイスとしての銀の大気中での腐食メカニズム理解をベースとした腐食制御技術および寿命評価技術の確立に関するものである。
酒井 潤一
早稲田大学 理工学術院 教授
石川 雄一
早稲田大学 理工学術院 講師

第30回(平成23年度)研究助成贈呈者

秋津 貴城
秋津 貴城
東京理科大学 理学部第二部 化学科 講師
文化財絵画に経年析出する無機結晶物質とモデル系の化学研究
同時期に描かれた明治時代のいくつかの日本の絵画から採取した、地塗層・顔料・表面析出結晶の微結晶について、結晶成長に関連する性状の分析と結晶外形の情報を得るために測定を行うことを目標とする。さらに、モデル系も用いて有機無機複合系の化学変化等への理解を深め、対策を高度化する目的も担えるようにする。
貝沼 重信
貝沼 重信
九州大学 大学院工学研究院 建設デザイン部門 准教授
腐食環境と塗膜劣化を考慮した鋼構造物の致命的損傷予知技術の開発
鋼橋などの鋼構造物において、腐食による重要部材の破断など、人命に関わる致命的損傷や崩壊事故が報告されている。既設構造物に加え、新設構造物も対象として、その損傷の経時性を高精度評価することで、早期に致命的損傷を予知可能とする新技術を開発する。
兼松 学
兼松 学
東京理科大学 理工学部建築学科 准教授
外装用建築材料の標準耐用年数決定法に関する研究
建築材料の標準耐用年数決定法を開発することを目的とし、外装用建築材料に関して実建築物の調査研究を実施し、加えて、暴露試験、促進試験によりその有効性について多角的に実証する。本研究助成の範囲では、実建築物の調査研究を中心とし、実態の耐用年数を明らかにすることを目的とする。
河野 芳海
河野 芳海
静岡大学 工学部 物質工学科 助教
無機ホストとの複合化による天然色素の耐光性向上
天然色素は合成色素に比べて有害性が低いものが多く、市場イメージも良いが、耐久性に劣るため用途が限られている。粘土などの無害な無機ホストと複合化して、天然色素の耐光性を向上させ、利用範囲を広げることを目的とする。開発される複合材料は、無害で安全、かつ堅牢な色材として応用できる。
境 昌宏
境 昌宏
室蘭工業大学 もの創造系領域 講師
水中のシリカが金属材料の腐食に及ぼす影響に関する研究
河川水や水道水などの淡水中に含まれるシリカが、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムなどの主要金属材料の腐食に及ぼす影響についてはほとんど研究がなされていない。水中のシリカが各種金属材料の腐食に及ぼす影響について、主として電気化学的手法を用いて明らかにすることを目的とする。
矢島 勝司
矢島 勝司
一般社団法人軽金属製品協会
アルミ建材用粉体塗装耐久性調査委員会
(産業技術総合研究所 研究環境安全本部 テクニカルスタッフ)
アルミ建材用への粉体塗装の耐久性に関する調査研究
ヨーロッパのアルミ建材用塗膜品質規格「QUALICOAT」に適用可能な日本の粉体塗装品の耐久性を試験研究し、国内要求性能に対する品質検証及び試験方法の確認を行う。
日本の粉体塗料の実績を作るため、イタリアと日本で比較テストをしてデータをとる。

(肩書きは受賞当時・敬称略)